Nasdaqが12%上昇した日が長期投資について私たちに教えてくれること

Nasdaqが12%上昇した日が長期投資について私たちに教えてくれること

概況
チャル・チャナナ

チーフ・インベストメント・ストラテジスト

重要なポイント:

  • 市場は急速に動き、最高の日を逃すだけで、長期的なリターンが大幅に減少する可能性があります。水曜日のような強い上昇の日が1日でも、(投資を続けていればポートフォリオのリターンに)大きな違いを生むことがあり得ます。
  • 最近の反発は心強いですが、長続きしないかもしれません。 貿易摩擦、インフレ懸念、FRBの政策は、依然として主要な逆風となっています。
  • 市場のタイミングを計ろうとすることはリスクを伴い、しばしば逆効果になります。長期投資家は、不確実性の中で投資を続けることで、より良いサービスを受けることができます。


 

ついに実現しました。 何週間にもわたる容赦ない真っ赤な(マイナスを示す)画面と投資家の神経が衰えた後、ウォール街は大きな安堵感を得ました。Nasdaqは1日で12%急騰しました。S&P500は10%近く上昇しました。ボロボロになったDowでさえ、7.9%のカムバックを見せました。

テクノロジーセクターは誰もが認めるリーダー(値上がり率上位の業種)で、Nvidiaは19%、Teslaは23%、Appleは15%上昇しました。この上昇は、米国投資家が貿易摩擦の激化によるより深刻な経済的打撃に備えていた中、報復措置を発表していなかった国に対して、最も厳しい新関税の90日間の一時停止を発表したトランプ大統領による驚きの政策の転換を受けた反応でした。

しかし、ニュースの見出しを超えて、昨日の上昇は力強いメッセージを我々に送りました:これが投資を続けることが重要である理由です。

最高の日を逃すと、大きな代償を払うことになります

市場のタイミングを計ることは理論的には良さそうに聞こえます。実際にはどうなのでしょう?実は、市場のタイミングを計ることは信じられないほど難しいことです。相場の下降期に売却することで、当面の資本を保護することができますが、長期的なリターンをもたらす正確な日を逃すリスクがあります。

歴史的に見ると、毎年市場が好調な日はほんの一握りで、長期的なリターンの大部分を占めています。それらを見逃すと、ポートフォリオのパフォーマンスが大幅に低下する可能性があります。

例えば、今週初めに「ボラティリティが下がるのを待つ」ために売ったとしましょう。それは完全に理解できますが、それは歴史上最も強力な1日の上昇の一つを(投資せずに)見逃すことを意味していたでしょう。

なぜこの日が何よりも重要だったのか

はい、(相場上昇の)ニュースは重要でした。しかし、より大きな話は、このような種類の日が投資について私たちに教えてくれることです:このような日から利益を得るためには、市場にいる必要があります。

下のJPMorganのチャートは、20年以上に渡る期間であっても、重要な数日を逃すことによる大きなコストを示しています。

image 

出所: JP Morgan Asset Management

  • 期間中ずっと完全に投資を続けた場合、その 10,000 ドルは 71,750 ドル (年間収益 10.4%) に増加しました。
  • 最も相場が上昇した日の10日だけを逃しましたか?同期間中のあなたのポートフォリオのリターンは32,871ドルに下がりました。
  • 最も相場が上昇した日の30日を逃しましたか?同期間中のあなたのポートフォリオのリターンは12,948ドルでかろうじてプラスとなりました。
  • 最も相場が上昇した日の60日を逃しましたか?あなたはお金を失い、わずか4,712ドル(-3.7%)で投資期間を終えました。

これらの「最高の日」の多くは、最悪の日の直後に訪れます。 ちょうど水曜日のように。

関税、テクノロジー、方向転換

米国と中国の間の関税がエスカレートしたため、市場は数週間にわたって圧力にさらされています。特にテクノロジーセクターは、その暴落の逆境を我慢強く耐え忍んでいました。しかし、水曜日の急騰は、市場のセンチメントがいかに早く変化するかを示しました。投資家にとっては、不確実性が無くなることが必要だったのではなく、悪いニュースが少し減ることが必要だったのです。

そして、ここにどんでん返しがあります:トランプ大統領はまた、同じ日に中国に対して125%の急な関税を発表しました。ですから、リスクは残っており、この上昇は短命に終わるかもしれません。

しかし、市場はネガティブな局面を乗り越え、進展の兆しを捉えました。このようにして、悪いニュースの霧の中で、そして進展の兆しを期待する人がほとんどいなくなったときに、静かにボトムが形成されるのです。

投資家は今何をすべきか?

貿易摩擦は依然として高く、インフレリスクは残っており、FRBは利下げを急いでいません。

しかし、複数年の視点から投資しているなら、今週は思い出させてくれました:落ち着いて、一貫性を保ち、自分の投資哲学に忠実であることは、これまで以上に重要です。底値のタイミングを計る必要はなく、それが起こったときに投資し続けているだけでいいのです。

次の戦略を検討してください。

  • 分散投資を維持:昨日の上昇は広範でしたが、テクノロジーが道を切り開きました。グロース、バリュー、ディフェンシブの各セクターを組み合わせて投資を維持することで、市場を牽引する主要な銘柄が動いたときに投資に参加することができます。
  • 時間軸を見直す: 投資を数日ではなく数年行うのであれば、短期的なボラティリティによって計画が狂うことはありません。
  • ボラティリティを有利に活用する:アクティブ投資家にとって、相場の揺れ戻し局面は質の高い銘柄をポートフォリオに追加する良い機会です。
  • ドルコスト平均法を考える:特にボラティリティが高い時期には、徐々にポジションを増やしていくことで、最高値での買いを避け、下落して割安になった状態から利益を得ることができます。
  • 市場に反応して動くのではなく、常に進んで情報を入手する:ニュースの見出しは市場を急速に動かしますが、あなたの戦略に関しては、ニュースにより市場が動くサイクルよりも長く続くように構築する必要があります。

口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。 

最短3分で入力完了!

コンテンツ免責事項

本ウェブサイトで提供される情報は、金融商品の売買を勧誘、推奨、または承認するものではなく、金融、投資、または取引に関するアドバイスを目的としたものではありません。当社およびサクソバンクグループの各法人は、執行専用のサービスを提供しており、すべての取引および投資はご自身の判断に基づいて行われます。分析、調査、および教育コンテンツは情報提供のみを目的としており、アドバイスや推奨として解釈されるべきではありません。

当社のコンテンツは、著者の個人的な見解を反映している場合があり、予告なく変更されることがあります。特定の金融商品の言及は、例示目的であり、金融リテラシーの向上を目的としています。投資調査として分類されるコンテンツはマーケティング資料であり、独立した調査の法的要件を満たすものではありません。

投資判断を行う際には、ご自身の財務状況、ニーズ、目標を十分に考慮し、必要に応じて独立した専門家のアドバイスを受けるかどうかの判断も含め、自己責任であることをご理解ください。当社は、提供される情報の正確性または完全性を保証するものではなく、この情報の利用により生じた誤り、脱漏、損失または損害について一切の責任を負いません。

サクソバンク証券株式会社
Saxo Bank Securities Ltd.
Izumi Garden Tower 36F
1-6-1 Roppongi Minato-ku
Tokyo 106-6036
〒106-6036 東京都港区六本木1-6-1
泉ガーデンタワー36F

お問い合わせ

国・地域を選択

日本
日本

【重要事項及びリスク開示】

■外国為替証拠金取引は各通貨の価格を、貴金属証拠金取引は各貴金属の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、売買の状況によってはスワップポイントの支払いが発生したり、通貨の金利や貴金属のリースレート等の変動によりスワップポイントが受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■外国為替オプション取引は外国為替証拠金取引の通貨を、貴金属オプション取引は貴金属証拠金取引の貴金属を原資産とし、原資産の値動きやその変動率に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、オプションの価値は時間の経過により減少します。また、オプションの売り側は権利行使に応える義務があります。
■株価指数CFD取引は株価指数や株価指数を対象としたETFを、個別株CFD取引は個別株や個別株関連のETFを、債券CFD取引は債券や債券を対象としたETFを、その他証券CFD取引はその他の外国上場株式関連ETF等を、商品CFD取引は商品先物取引をそれぞれ原資産とし、それらの価格の変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、建玉や売買の状況によってはオーバーナイト金利、キャリングコスト、借入金利、配当等調整金の支払いが発生したり、通貨の金利の変動によりオーバーナイト金利が受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■上記全ての取引においては、当社が提示する売価格と買価格にスプレッド(価格差)があり、お客様から見た買価格のほうが売価格よりも高くなります。
■先物取引は各原資産の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。
■外国株式・指数オプション取引は、対象とする有価証券の市場価格や対象となる指数、あるいは当該外国上場株式の裏付けとなっている資産の価格や評価額の変動、指数の数値等に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、対象とする有価証券の発行者の信用状況の変化等により、損失が発生することがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。さらに、外国株式・指数オプションは、市場価格が現実の市場価格等に応じて変動するため、その変動率は現実の市場価格等に比べて大きくなる傾向があり、意図したとおりに取引ができず、場合によっては大きな損失が発生する可能性があります。また取引対象となる外国上場株式が上場廃止となる場合には、当該外国株式オプションも上場廃止され、また、外国株式オプションの取引状況を勘案して当該外国株式オプションが上場廃止とされる場合があり、その際、取引最終日及び権利行使日が繰り上げられることや権利行使の機会が失われることがあります。対象外国上場株式が売買停止となった場合や対象外国上場株式の発行者が、人的分割を行う場合等には、当該外国株式オプションも取引停止となることがあります。また買方特有のリスクとして、外国株式・指数オプションは期限商品であり、買方がアウトオブザマネーの状態で、取引最終日までに転売を行わず、また権利行使日に権利行使を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。また売方特有のリスクとして、売方は証拠金を上回る取引を行うこととなり、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。売方は、外国株式・指数オプション取引が成立したときは、証拠金を差し入れ又は預託しなければなりません。その後、相場の変動や代用外国上場株式の値下がりにより不足額が発生した場合には、証拠金の追加差入れ又は追加預託が必要となります。また売方は、権利行使の割当てを受けたときには、必ずこれに応じなければなりません。すなわち、売方は、権利行使の割当てを受けた際には、コールオプションの場合には売付外国上場株式が、プットオプションの場合は買付代金が必要となりますから、特に注意が必要です。さらに売方は、所定の時限までに証拠金を差し入れ又は預託しない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉の一部又は全部を決済される場合もあります。さらにこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。外国株式・指数オプション取引(売建て)を行うにあたっては、所定の証拠金を担保として差し入れ又は預託していただきます。証拠金率は各銘柄のリスクによって異なりますので、発注前の取引画面でご確認ください。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、取引証拠金を事前に当社に預託する必要があります。取引証拠金の最低必要額は取引可能な額に比べて小さいため、損失が取引証拠金の額を上回る可能性があります。この最低必要額は、取引金額に対する一定の比率で設定されおり、口座の区分(個人または法人)や個別の銘柄によって異なりますが、平常時は銘柄の流動性や価格変動性あるいは法令等若しくは当社が加入する自主規制団体の規則等に基づいて当社が決定し、必要に応じて変更します。ただし法人が行う外国為替証拠金取引については、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用いて通貨ペアごとに算出(1週間に1度)した比率を下回らないように当社が設定します。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、損失が無制限に拡大することを防止するために自動ロスカット(自動ストップロス)が適用されますが、これによって確定した損失についてもお客様の負担となります。また自動ロスカットは決済価格を保証するものではなく、損失がお預かりしている取引証拠金の額を超える可能性があります。
■外国証券売買取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。
■取引にあたっては、契約締結前交付書面(取引説明書)および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。

サクソバンク証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号、商品先物取引業者
第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本投資者保護基金、日本商品先物取引協会
手数料:各商品の取引手数料についてはサクソバンク証券ウェブサイトの「取引手数料」ページや、契約締結前交付書面(取引説明書)、取引約款等をご確認ください。